「ボタンを目立たせたい」「メニューを整理したい」と思っても、UIの名前や役割が分からないと、制作会社や社内の担当者へ意図を伝えにくくなります。この記事では、Webサイトでよく使われるUI用語を、意味・使われる場面・依頼時の伝え方とあわせて紹介します。

UI(ユーザーインターフェース)とは、利用者がWebサイトやアプリを見たり操作したりするときに接する画面や仕組みのことです。用語を覚える目的は、専門家らしく話すことではありません。画面のどこを、誰にとって、どう変えたいのかを具体的に共有することです。

まず押さえたいUIの基本用語

UI用語は、画面の部品を指す言葉と、部品の振る舞いや設計の考え方を指す言葉に分けると理解しやすくなります。まずは土台になる用語を確認しましょう。

UI・UX・ユーザビリティ

UIとUXの違いや関係を詳しく知りたい方は、UIとUXが一緒に語られる理由を解説した記事もご覧ください。

コンポーネント・パターン・状態

ナビゲーション・画面構成に関するUI用語

ナビゲーションは、利用者がサイト内の情報を探し、ページ間を移動するための仕組みです。ページが増えるほど、現在地や移動先を分かりやすく示すことが大切です。

操作に使うUIパーツの用語

操作パーツは、利用者が選択・入力・送信などを行うための部品です。似た見た目でも役割が違うことがあるため、「何を起こす部品か」を基準に使い分けます。

ボタンは処理の実行、リンクは移動という役割の違いを踏まえ、見た目だけでなくキーボード操作や状態も含めて設計します。W3Cのボタンパターンやアコーディオンパターンでは、操作や状態の伝え方が説明されています。

情報を整理して見せるUI用語

情報を見つけやすくする部品にも、それぞれ役割があります。部品を増やすこと自体を目的にせず、利用者が情報を理解したり次の操作を決めたりする助けになるかを確認しましょう。

用語を制作相談で使うときのコツ

専門用語を知っていても、部品名だけを伝えると意図がずれることがあります。「タブを追加してください」だけでは、どの情報を切り替えるのか、スマートフォンではどう見せるのかが分かりません。次の三点を添えると、制作側が判断しやすくなります。

曖昧な伝え方具体的な伝え方の例
ボタンを目立たせたいサービス詳細ページの資料請求ボタンを、本文を読んだ後に見つけやすくしたい。スマートフォンでも押しやすいサイズにしたい。
メニューを使いやすくしたいスマートフォンのハンバーガーメニューを開いた後、問い合わせへのリンクがすぐ分かるようにしたい。
フォームを分かりやすくしたいメールアドレス欄の入力例と必須表示を追加し、形式が違う場合は欄の近くに修正方法を表示したい。
情報をすっきり見せたいFAQの回答をアコーディオンで開閉できるようにしたい。キーボードでも開閉でき、開いている状態が分かるようにしたい。

依頼の前に、実際の画面のスクリーンショットへ対象箇所を印し、「現状」「困っていること」「変えたい状態」を書き添えるのも有効です。すべての仕様を決めて渡す必要はありません。目的を共有し、実装方法は制作担当者と相談しましょう。

また、UI改善では色や形を変えるだけでなく、ラベルが具体的か、操作後の結果が伝わるか、エラーから戻れるかを確認します。アクセシビリティや使いやすさの観点を含めて見直す手順は、WebサイトのUI改善チェックリストで紹介しています。

WebサイトのUI用語に関するよくある質問

UIパーツとUIコンポーネントは同じ意味ですか?

日常的な会話では、ほぼ同じ意味で使われることがあります。UIパーツは画面上の部品を広く指し、UIコンポーネントは再利用できる単位として仕様や状態まで含めて扱うときに使われる傾向があります。会社やプロジェクトによって用語の範囲が異なるため、話し合いの中で具体例を確認すると確実です。

UIデザイン用語とUX用語はどう違いますか?

UIデザイン用語は、画面の部品・見た目・操作方法に関する言葉が中心です。UX用語は、利用者が目的を達成するまでの体験や、その体験を調べて改善する方法に関する言葉を含みます。画面の改善では両方が関わるため、用語の分類だけでなく、誰のどんな課題を解決するかを確認しましょう。

最初に覚えるなら、どのUI用語ですか?

まずはボタン、リンク、ナビゲーション、フォーム、状態の五つを押さえると、サイトの主要な画面について相談しやすくなります。次に、カードやタブ、アコーディオンなど、自社サイトで実際に使っている部品の名前を覚えると、改善点を具体的に伝えられます。

まとめ:用語は、画面と目的を共有するために使う

UI用語を覚えると、Webサイトのどの部品を、どのような目的で見直したいのかを伝えやすくなります。ただし、用語だけでは改善の正解は決まりません。対象ページ、利用者の困りごと、期待する行動、端末ごとの条件を合わせて共有することが大切です。

ボタンやフォームなどの身近な部品から、実際のサイトを見ながら整理してみましょう。サイト制作やUI改善についてお悩みの方は、お問い合わせページからご相談ください。

参考:W3C WAI-ARIA Authoring Practices Guide(ボタン、アコーディオン、タブの操作パターン)

公開後に取り組む点検や改善を全体から整理したい方は、ホームページ公開後の運用・改善ガイドもご覧ください。