ホームページのリニューアルは、デザイン案を作る前に「サイトで何を変えたいか」と「いまのサイトから何を引き継ぐか」を整理するところから始めます。目的、現状、必要なページ、更新体制、URLの扱いを順番に決めると、制作会社との認識違いや公開後の手戻りを減らせます。

KEY TAKEAWAY

リニューアルは、見た目より先に「目的・現状・引き継ぐもの」を整理する。

問い合わせ・採用・情報の分かりやすさなど、優先する役割をひとつ決め、必要なURL・素材・運用担当を確認してから構成とデザインへ進みます。

ホームページリニューアルは何から始める?最初に決める3つのこと

「古く見えるから作り直す」だけでは、完成後に何が改善したのか判断しにくくなります。最初に、次の3点を短い言葉でそろえましょう。きれいな企画書にする必要はありません。

目的は複数あってもかまいませんが、最初の判断軸には優先順位をつけます。たとえば問い合わせを主目的にする場合と採用情報を探しやすくする場合では、見直すページや導線が変わります。達成したいことがまだ曖昧なら、現状の困りごとを箇条書きにするところから始められます。

ホームページリニューアルの進め方:公開後まで見通す6ステップ

下記は、会社のホームページを見直すときの基本的な進行例です。サイトの規模、社内の確認体制、CMSや機能によって順番や期間は変わります。各ステップで「決めること」をひとつずつ残していくのがポイントです。

ステップ確認・決定すること残しておくもの
1. 目的を決める誰に、何を伝え、どんな行動につなげたいか優先目的を一文で記したメモ
2. 現状を調べる読まれているページ、問い合わせ経路、更新の負担、困りごとページ一覧と課題メモ
3. 引き継ぐものを分ける残す・直す・統合する・終了するURL、文章、画像、機能旧ページと対応先の一覧
4. 新しい構成を決める読み手ごとの必要情報、ページの役割、問い合わせまでの流れサイトマップと優先順位
5. 制作・確認を進める原稿・素材の担当、CMS、スマートフォン表示、社内確認者担当と確認日を含む進行表
6. 公開と運用を準備するURL転送、フォーム、計測、更新方法、公開後の担当公開チェックと運用ルール

1. 現在のサイトを「残す・直す・統合・終了」に分ける

すべてのページを一律に作り直す必要はありません。ページごとに、現在の役割と公開後の扱いを整理します。アクセス解析を利用できる場合は、アクセス数だけでなく、問い合わせや応募などの目的につながっているかも見ます。データがなければ、社内や顧客から寄せられる質問、営業資料でよく説明する内容、更新頻度を手掛かりにできます。

「ページ名」ではなく、読み手の用事で考える

たとえば「会社概要」は、取引前に信頼性を確かめたい人に必要な情報かもしれません。「サービス紹介」は、対応範囲や相談方法を比べたい人が読むページです。ページの名前だけで統合・削除を決めず、誰がどんな疑問を解決するために読むのかを書き添えます。

サービスを比較する読者に導入後の変化や対応範囲を示すなら、事例ページの役割も構成段階で決めます。掲載許可、事実の裏付け、公開前の確認項目は企業サイトの導入事例ページの作り方と確認表にまとめています。

2. URL・フォーム・運用権限を先に確認する

リニューアルでは、デザインや文章だけでなく、運用を支える環境の引き継ぎも確認します。ドメインとサーバーの契約者、CMSの管理者、問い合わせフォームの送信先、解析ツール、サイトマップ、ダウンロード資料などを一覧にして、誰が管理しているかを確認してください。ログイン情報そのものを企画書やメールに書き写す必要はありません。管理者と安全な受け渡し方法を確認します。

ドメインの役割やURL・メールとの違いを先に整理するなら、ドメインの基礎と企業サイトの確認ポイントを参照してください。

URLを変更するページがある場合は、旧URLと新URLの対応を公開前に決めます。GoogleはURL変更を伴うサイト移転について、旧URLから新URLへの対応表を用意し、可能であればサーバー側の恒久的なリダイレクト(301または308)を使う方法を案内しています。転送先が内容と関係のないトップページにならないよう、ページ単位で確認しましょう。Google Search Central「URL変更を伴うサイト移転」

3. 公開後に誰が更新するかを決めて構成・CMSを選ぶ

ニュースや実績を社内で更新するのか、制作会社に依頼するのか。公開後の体制によって、必要なCMSや編集機能、マニュアル、保守範囲が変わります。「更新しやすくしたい」という希望は、具体的にどのページを誰がどの頻度で更新するかまで分けて考えます。担当者が変わったときの管理権限や、バックアップ・更新作業の担当範囲も確認事項です。

CMSの種類や、実際の更新作業をどう試すかは、CMSの仕組みと企業サイトでの選び方で確認できます。

公開前に確認したいチェックリスト

公開日が決まったら、デザインの最終確認だけでなく、ユーザーが実際に行う操作と、検索エンジンがページを見つけられる状態かを確認します。

納品時に何を受け取り、どの操作を試すかは、ホームページ制作の納品チェックリストで項目ごとに確認できます。

Googleの生成AI検索向けガイドも、特別な「AI向け裏技」より、読者に役立つ独自性のある内容、分かりやすい構成、アクセス可能でクロールできるページを重視する考え方を示しています。記事や事例を検索・AIに見つけてもらうには、公開後に内容を更新できる仕組みと、通常の検索向けの基本を整えることが土台です。掲載や引用を保証する方法ではありません。Google Search Central「生成AI機能向けの最適化ガイド」

制作会社へ相談する前にそろえるメモ

見積もりや提案を比較しやすくするため、可能な範囲で次の情報を準備します。未定の項目には「相談して決めたい」と書けば十分です。

原稿・写真の準備担当を決める際は、ホームページ用写真の撮影準備表で掲載先、必要なカット、確認担当を整理できます。

相談時点で要件がすべて固まっていなくても問題ありません。目的と現状の課題を共有し、どの範囲を調べてから見積もるか、公開後に何を自社で運用するかを一緒に確認できます。費用や期間はページ数・機能・素材の準備状況・確認体制で変わるため、内容をそろえて比較してください。

予算を整理するときは、提示された総額だけでなく、制作範囲と別料金になる作業を揃えて確認しましょう。ホームページ制作費用の内訳と見積もりの比較ポイントで、費用が変わる条件を確認できます。

よくある質問

リニューアルの目的が決まっていなくても相談できますか?

相談できます。現在困っていること、変わった事業内容、サイトを見た人からよく聞かれる質問などを共有し、目的と優先順位を整理するところから始めます。

リニューアルで検索順位は上がりますか?

上がるとは限りません。内容やURL、内部リンクなどを変更すると、検索エンジンの再確認に伴い表示が変動することがあります。目的に沿う情報を整え、URLを変更するページは転送を計画し、公開後に検索・アクセス状況を確認してください。

見積もりを取る前に、仕様書を作る必要がありますか?

必ずしも完成した仕様書は必要ありません。目的、現状の課題、必要そうなページや機能、公開希望時期、更新体制を共有できると、比較する条件を合わせやすくなります。未確定の部分は、提案・調査の対象として分けて確認しましょう。

まとめ:目的と引き継ぎの整理から始めよう

ホームページリニューアルは、目的を決め、現状を調べ、残すページやURLを整理し、公開後の担当まで決めてから制作へ進むと、判断の軸がぶれにくくなります。まずは「変えたいこと」「残したいもの」「公開後に更新する人」の3点を書き出してみてください。

新規サイト制作の相談前に整理するポイントは、「はじめてのWEB制作。相談前に整理したい3つのこと」もご覧ください。情報設計やWebデザインから相談したい場合は、WEBデザインの支援内容をご確認いただけます。