ホームページのリニューアル時期は「公開から何年たったか」より、「いまのサイトが事業の役割を果たせているか」で判断します。事業内容とのずれ、スマートフォンでの読みにくさ、更新できない体制、システムの更新停止などのサインを確認し、全面的に作り直すのか、一部の改修で足りるのかを分けて考えると、必要以上の費用や手戻りを避けやすくなります。

KEY TAKEAWAY

リニューアルの時期は、年数ではなく「サイトと事業のずれ」で決める。

8つのサインのうち、どれが当てはまるかを確認し、原因が一部のページや機能にあるなら部分改修、構成・CMS・目的そのものにあるなら全面リニューアルを検討します。

ホームページリニューアルは何年ごと?年数だけで決めない理由

「5年ごと」「7年ごと」といった目安を耳にすることがありますが、適切な時期はサイトの目的や更新の仕方によって変わります。公開から年数がたっていても、内容を継続して更新し、システムも保守されているサイトなら、全面的に作り直す必要がない場合があります。反対に、公開して間もなくても、事業の方向が変わってサービス内容と合わなくなったサイトは、早めの見直しが必要です。

年数はあくまで「点検するきっかけ」として使い、実際の判断は次の章で紹介するサインを一つずつ確認して行います。

リニューアルを検討したい8つのサイン

下記の表は、会社のホームページを見直すきっかけになりやすいサインと、その確認方法です。当てはまる数が多いほど、部分的な修正よりも構成から見直す必要性が高くなります。

サイン確認方法見直しの方向
1. 事業・サービスとサイトの内容が合っていない営業資料や会社案内とサイトを並べ、サービス名・対応範囲・強みを比べる内容と構成の見直し
2. スマートフォンで読みにくい・操作しにくい実機で主要ページを開き、文字の大きさ、ボタン、メニュー、フォームを試すレイアウト・導線の見直し
3. 社内で更新できない・更新が止まっているお知らせや実績の最終更新日、更新の手順と担当者を確認するCMS・運用体制の見直し
4. 問い合わせや応募につながっていない問い合わせ件数の推移、フォームまでの導線、フォームの入力項目を確認する導線・フォームの改善
5. 表示が遅いPageSpeed Insightsなどでスマートフォン表示の速度を確認する画像・機能の整理、環境の見直し
6. CMSやサーバーの更新が止まっているCMS本体・プラグイン・PHPのバージョンと、更新作業の担当を確認する保守体制・システムの見直し
7. 管理者や契約者が分からないドメイン、サーバー、CMSの管理者と契約名義を一覧にする管理情報の整理(リニューアル前の必須作業)
8. ブランド・採用方針・会社の体制が変わったロゴ、社名、拠点、採用の方針など、変更予定の情報を洗い出すデザイン・コンテンツの見直し

事業内容とのずれは、最も見落としやすいサイン

新しいサービスを始めた、主な顧客層が変わった、対応地域を広げたといった変化は、社内では当たり前になっていても、サイトには反映されていないことがあります。サイトを見た人が「この会社は何をしているのか」を誤解したまま比較・検討していないか、営業担当者や問い合わせ対応の担当者に聞いてみると気付きやすくなります。サイトに載せるべき情報を整理するときは、コーポレートサイトに必要なページと掲載内容の決め方も参考になります。

スマートフォン表示と速度は、実際に操作して確かめる

Googleは、主にモバイル版のページの内容をインデックスとランキングに使用する「モバイルファーストインデックス」を採用しています。スマートフォンで内容が省略されていたり、操作しにくかったりするサイトは、訪問者にとっても検索エンジンにとっても情報が伝わりにくい状態です。Google Search Central「モバイルファーストインデックスに関するおすすめの方法」

確認項目はホームページのスマホ対応チェックリストに、表示速度の指標と対策はCore Web Vitalsの見方と対策にまとめています。

システムの更新停止は、見た目より優先して確認する

WordPressなどのCMSや、サーバーで動くPHPには、提供元のサポート期間があります。サポートが終了したバージョンでは、脆弱性が見つかっても修正版が提供されません。CMSの管理画面やサーバーの管理画面でバージョンを確認し、更新できない理由(古いテーマやプラグインに依存している、担当者がいないなど)があるかを把握しておきましょう。PHP「Supported Versions」、WordPress「要件」

更新できない原因がテーマや独自機能の作りにある場合は、部分的な修正では解決しにくく、リニューアルを検討する大きな理由になります。日常的な更新作業をどこまで任せるかはホームページ保守の作業範囲と費用の考え方で整理できます。

全面リニューアルと部分改修の分け方

サインが見つかっても、すぐに全面リニューアルが必要とは限りません。問題の原因が「一部のページや機能」にあるのか、「サイト全体の構成や仕組み」にあるのかで、対応の範囲を分けます。

リニューアルのサインを確認し、原因が一部のページや機能なら部分改修、サイト全体の構成や仕組みなら全面リニューアルを検討する判断の流れ
状況部分改修で対応しやすい例全面リニューアルを検討したい例
内容サービス紹介や会社概要の文章・写真を差し替えたい事業の柱が変わり、ページ構成やメニューから見直したい
デザインバナーやボタンなど、一部の見せ方を整えたいロゴやブランドを刷新し、サイト全体の印象を変えたい
スマートフォン一部のページで表の崩れやボタンの押しにくさがあるサイト全体がスマートフォン表示を想定していない
更新・CMS更新手順を整理し、マニュアルを作れば社内で更新できるCMSがない、または古い仕組みで更新・保守ができない
問い合わせフォームの項目や問い合わせボタンの位置を改善したい読み手や目的が変わり、問い合わせまでの流れ全体を作り直したい

問い合わせが少ない原因を先に切り分けたい場合は、ホームページから問い合わせが来ないときに見直す7つのポイントで、内容・導線・フォームの順に確認できます。部分改修で効果を確かめてから、全面リニューアルの範囲を決める進め方もあります。

リニューアルの時期は「公開したい日」から逆算する

リニューアルが必要だと判断したら、着手時期ではなく、新しいサイトを公開したい日から逆算して計画します。次のような社内の予定と重なると、原稿確認や公開作業が後回しになりがちです。

制作期間はページ数や機能、原稿・素材の準備状況、社内の確認体制によって変わります。工程ごとにかかる時間の考え方はホームページ制作期間と納期を左右する工程を参考にしてください。

リニューアルを判断する前のセルフチェック

制作会社に相談する前に、次の項目を社内で確認しておくと、全面リニューアルか部分改修かを話し合いやすくなります。分からない項目には「不明」と書いておけば十分です。

ドメインの名義が分からない場合は、リニューアルの前に確認が必要です。ホームページのドメイン名義の確認表で確認の手順を紹介しています。

よくある質問

デザインが古く見えるだけでも、リニューアルするべきですか?

見た目の古さは、訪問者が会社の現状を判断する手掛かりになるため、見直す理由のひとつになります。ただし、デザインだけを変えても、内容や導線が合っていなければ成果につながりにくくなります。古く見える原因が写真・文字・レイアウトのどこにあるかを確認し、内容の見直しと合わせて範囲を決めましょう。

リニューアルすると、これまでの検索順位はリセットされますか?

リセットされるとは限りませんが、URLや内容、内部リンクを変更すると、検索結果での表示が変動することがあります。URLを変更するページは旧URLから新URLへの転送を計画し、公開後に検索状況を確認してください。具体的な手順はホームページリニューアル時のSEO移行で解説しています。

リニューアルと部分改修のどちらが良いか、相談だけでもできますか?

相談できます。現在のサイトのURL、困っていること、今後予定している事業の変化を共有いただければ、改修で対応できる範囲と、作り直しを検討したい範囲を分けて確認できます。

まとめ:サインを確認してから、範囲と時期を決めよう

ホームページのリニューアル時期に、すべての会社に当てはまる年数はありません。事業内容とのずれ、スマートフォン表示、更新体制、問い合わせ、システムの更新状況などのサインを確認し、原因が一部にあるなら部分改修、構成や仕組みにあるなら全面リニューアルを検討します。時期は公開したい日から逆算し、社内の予定や契約の更新日と合わせて決めましょう。

リニューアルを決めた後の進め方はホームページリニューアルの進め方|6ステップで、費用の考え方はホームページ制作費用の内訳と比較ポイントで確認できます。サイトの構成やデザインから相談したい場合は、WEBデザインの支援内容をご覧ください。